斑鳩を歩く<法隆寺西院伽藍>
2013年 12月 27日
到着すると、今にも雨の降りそうな生憎のお天気です。
語りべの先生と合流し
飛鳥時代のお勉強ということで、まずは斑鳩の里にある法隆寺へ。
松の馬場の突きあたりにある法隆寺の南大門です。
当時、法隆寺に参拝に来ても身分の低い人は
ここまでしか入ることが許されず、ここで拝んでいたそうです。
南大門をくぐると、中門へ続くまっすぐな道があり
土塀沿いに、趣のある二つの門が目をひきます。
手前は上土門(あげつちもん)奥は唐門です。
上土門は門の上に土を敷き、平安貴族が花を植えていたそうです。
現在ではここにしかない珍しい門です。
もともと斑鳩寺として用明天皇の病気祈願のため建立されるも
火災で焼失し、現在の位置に法隆寺として建立されたそうです。
中門に到着。力強い金剛力士像がお出迎え。
法隆寺は大きく西院伽藍と東院伽藍に分かれ
南大門に始まり、伽藍配置で並ぶ中門、金堂、五重塔のあるほうが
西院伽藍で法隆寺の中心となる部分です。
法隆寺は多くの謎を秘めたお寺です。
この中門もそのひとつで、中門の中心に柱が配置され
あえて通りにくくしているのは、非業の死を遂げた聖徳太子一族の
怨霊の結界のためとも云われているそうです。
世界最古の木造建築といわれている金堂です。
現在はこの中に入り仏像を見ることが出来ますが
飛鳥時代当時、金堂の中は仏様や仏像を安置する建物で
中に入ることはできず、外から拝んでいたそうです。
建物は最古ですが
金堂の壁画は日本の仏教絵画の代表作として
国際的に著名なものでしたが、1949年、壁画模写作業中
使っていた電気の座布団がショートし、火災にあい
初層内陣の壁と柱を焼損しています。
手摺の卍くずしと人束のデザインが飛鳥時代の建物の特徴になります。
絡みついた竜がとても気になって、帰ってから調べてみると
柱の構造を補強するため、修理の際に
付加されたものであることがわかりました。
最初の伽藍配置は赤い矢印のところだったそうですが
寺が発展していくにつれ現在の場所まで広がっていったそうです。
12月も半ばなのに修学旅行生が異常に多いことを
不思議がっていると、語りべの先生が
今の時期、修学旅行列車の運賃が
3割から4割程安くなり、多くの学生が訪れるとのことでした。
写真は大講堂
五重塔も木造五重塔として現存世界最古のものです。
初重内陣には東西南北それぞれに
塔本四面具と呼ばれる塑造の群像が安置されています。
心礎内からはガラス製の舎利壺とこれを納める
金製、銀製、銅製の容器からなる舎利容器が発見されています。
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